牧野真理子

2017.08.05(Sat)

【Dr.牧野のGLAM外来】vol.4「ストイックに筋トレする私。身近な人にも厳しく接してしまいます」

「他人への関与が始まったら、1度立ち止まって」

【Dr.牧野】ジムにおいては同じ価値観が共有されやすいかもしれませんが、同僚やご友人はそれぞれ違う価値観を持っていますから、自分の価値観を主張しすぎると、人間関係に影響を及ぼす場合もありますよね。

【K子さん】自分が節制していると、糖質や脂質をパクパク食べてる人を見て「あ~、体の中が糖化しちゃうのにな」とか「それは脂肪になりやすい油なのに」って、心の中で思っちゃうんですよね。そういえば、友人とイタリアンに行ったとき「そのパスタセットはGI値高めだよね」と口走って、場を白けさせたこともありました。

【Dr.牧野】それも、先ほど申し上げた“同一化”のひとつの表れですね。他人の姿や行動に自身を投影してしまうんです。だから、何か他人が失敗をしたり、良くないことをしていると、自分もダメなことをしている気分になってしまう。同じコミュニティ内や親子の関係でもよく見られる心理状態といえます。今のK子さんのように「自分に厳しいぶん、他人にも厳しくなってしまう」というのは、1つのサインかもしれません。

【K子さん】同一化ですか……。私としてはまったく悪気はなくて、みんなの健康のためにおすすめしただけなんです。みんなも最初は喜んで聞いていましたし。

【Dr.牧野】そうですよね。がんばって、結果が出て、達成感を味わう。本来は自分の中で完結するはずのことですよね。ところが、“人にすすめる”というのは何か別の心理が働いている証なんです。心のどこかに、周囲に「自分と同化してほしい」「自分を認めて欲しい」という気持ちがあるのではないでしょうか……?

【K子さん】そう言われると、体型が絞られてくるほどに「みんなもどうしてやらないの?」「少しの努力でキレイになれるのに!」という気持ちが芽生えてきて。友人に「K子とのご飯は、お店選びが大変」「めんどくさい人になった」と言われるようになったのもこの頃です。暗に“付き合いにくい”と言われた気がして……。役に立つ情報なのに、なんでそんなこと言うの?とショックでしたし、いまでもモヤモヤしています。

「まじめさがアダになる。“完璧主義”が出始めたら要注意」

【Dr.牧野】お話をしていて感じるのは、K子さんはとてもまじめな女性だな、ということです。自分を律して節制をする方は基本的に責任感が強く几帳面。つまり、まじめな傾向があるんですね。まじめな人ほどストイックに物事に取り組んだり、完璧を求める傾向があるといえるんですよ。

【K子さん】確かに、友人からもよくマジメと言われます。仕事で任されたことは当然きちんとやりたいし、納期も守るべきだし、「やるからには完璧に!」って。同僚や上司に迷惑もかけたくないですし。

【Dr.牧野】何かに取り組むときに、徹底しているのでしょうね。ご自身のボディに対しても、妥協せずに取り組んでいるのが伝わってきます。

【K子さん】確かに、グルテンフリーとか、シュガーフリーが身体にいいと聞くと完璧にゼロにするまで挑戦したくなるんですよね。実際に試してみると体型や体調が変わってくるからやりがいもあるんです。

【Dr.牧野】そんな風に目に見える結果が出ると達成感がありますよね。真摯に物事に取り組む方ほど、達成感を味わう瞬間は行動のモチベーションにもなるでしょう。本来はその達成感によって自分自身がハッピーになれるなら、それでいいはずなんです。ところが、K子さんはご自身だけではなく、他人に対しても同じような行動を求める、つまり同一化を求めるようになってしまった。こうなると、ちょっと立ち止まって考えてみるべきかもしれません。 

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