GLAM Editorial

2015.11.27(Fri)

コンサート会場がパリ同時テロの標的となったイーグルス・オブ・デス・メタルのドラマー、命を救ってくれたファンに感謝

ジュリアン・ドリオ

 13日に発生したパリ同時テロ事件でコンサート会場が標的にされたイーグルス・オブ・デス・メタル(Eagles of Death Metal)のドラマー、ジュリアン・ドリオ(Julian Dorio)が事件を振り返り、武装したテロリストが銃撃を加える中、自分やメンバーらを安全な場所へ導いてくれたファンに感謝した。

 今回のツアーでドラムを担当したジュリアンは24日、Instagramで事件を振り返るメッセージを投稿。テロを「世界を根底から覆した、完全に不必要な悪行」とし、自分たちよりもバンドのメンバーの安全を優先した人たちに特別な感謝の気持ちを示した。

 ジュリアンはバタクラン劇場で犠牲となった89人の被害者を追悼するためノートルダム寺院でろうそくに火を灯す写真を公開し、こうキャプションを添えた。「バンドメンバーと共に、ツアーで最もエネルギッシュな観客に数えられる人たちの前で演奏するという名誉にあずかっていたところ、コンサートが中盤に差しかかったところで想像もできない出来事が起きた」

 「会場から外への出口を見つけることができて、この上ないほど感謝の気持ちにあふれているが、友人であるニック・アレキサンダー(Nick Alexander)をはじめ、そうできなかった人たちの死を悼んでいる。僕の想いは遺族と共にある。僕には海外に家族ができた。僕たちと一緒に逃げ、自分の命を危険にさらしながらも僕たちをタクシーに乗せてくれたアーサー、ありがとう。あの晩、妻エミリー(Emily)が安心できるよう、電話を貸してくれたファブリス、ありがとう」

 「無慈悲な悪に直面しながらも、勇気と慈悲、そして愛を武器として肩を並べて立ち向かった人たちみんなは、僕にとってのヒーローです」

 ジュリアンは自分が「永遠に変わった」と告白し、次のように語りかけてメッセージを締めくくった。「あのコンサートを最後まで終える日を指折り数えて待っている。ラブ&ピース」

 事件後、イーグルス・オブ・デス・メタルはニューアルバム『ジッパー・タウン』を引っさげてのツアー日程をすべてキャンセルし、アメリカへと帰国した。バンドの創立メンバーであるジョシュ・オム(Josh Homme)は、自身の基金「ザ・スウィート・スタッフ」を通じてチャリティー事業を立ち上げ、パリ同時テロ事件の犠牲者の遺族のため寄付を募っている。

(C) Cover Media

※写真と記事は必ずしも関連するとは限りません。

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