英国ウェールズ出身のデザイナー、ジュリアン・マクドナルド(Julien Macdonald)は、彼がデザインする煌びやかでフェミニンな女性服が、カイリー・ミノーグ(Kylie Minogue) やニコール・リッチー(Nicole Richie)など多くのセレブに愛されている。
そのジュリアンが、メンズにも進出を決意、今月19日中旬から開催されるロンドンのファッションウィークでその最初のコレクションを披露することになった。
「男性服にも興味がずっとあったのだけれど、ちょうどいいタイミングというものにこれまで恵まれなかった」と、ジュリアンはファッション業界専門紙WWDに対して語り、メンズを今回手がけようというインスピレーションは、自分のウィメンズの最新コレクションをデザインしている時に浮かんだ、とも付け加えた。
「いわゆる紳士服というものではないんだ。自分がデザインしてきた女性服や、ロンドンの男たちがいま着ているもの、特に一番オシャレな連中たちがたむろしているイーストエンドのショアディッチ(Shoreditch)で見受けるファッションからインスピレーションを受けている。ユニセックスなファッションに近い、と言っていい部分もある。これは面白いと自分で思っているけれど、仕立ての紳士服という感じではないんだ。だから、背広のスーツを探しているのなら、ぼくのところにはないよ」
このジュリアンのメンズ、ニットウェアを中心にプリントを多用したものになるそうだが、彼がデザインする女性服に見られるスタイルとは少し方向が違うものになりそうだ。ジュリアンがイメージを想定する理想的な男性客は、ジェイ・Z(Jay Z)、クリス・ブラウン(Chris Brown)、ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)、カニエ・ウェスト(Kanye West)などなのだとか。
「ファッション好きでデザイナーブランド好きな、他のひとと違ったものを買いたいひとに向いたものだね」と、ジュリアンは微笑を浮かべた。
「ぼくは男だから、メンズコレクションのほうは、あまりフェミニン過ぎず突拍子過ぎないようにしたいという気持ちも常にあった。無理なく着られるという感覚を大事にしたいという思いがあって、それが今回のひとつのチャレンジでもあった。ぼくの友人連中はこれを着たがるだろうか、あのひとたちならどうだろうか、とね。男性たちに着てもらい、恰好いい気分になり、力が湧いて男らしい気分になってもらう、というのが願いだからね」
ロンドンファッションウィークでのジュリアンのコレクションショーは、9月19日の予定。
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