米俳優のホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)は、出演する映画を選ぶ際に昔ほど好みがうるさくなくなってきたという。
ホアキンはこれまで『her/世界でひとつの彼女』、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』、『ザ・マスター』などの映画で注目を集め、多彩な役を演じてきた。彼は自分が演じる役に没入するという評判があり、大作映画よりも、俳優の個性を活かした小品を好むとされてきたが、今は大作映画を完全に拒否しているわけではない。
「若い頃は出演する映画を選り好みしすぎていたんだと思う。今ではそういうこだわりも薄れてきた。大作映画に手を出してみようとしてミーティングに出たり、契約間際まで行ったときもあったが、最終的には満足できなくてやめたんだ」英Time Out誌から『スター・ウォーズ』のようなシリーズものへの出演を検討するかと問われてホアキンはそう説明した。
ホアキンにとって、その作品に出演することは役のために本能を捨て去って、「ダメになっている」ような感じがしたという。彼はそこに対して妥協するつもりはない。
だが、ホアキンは大作映画を観るのは好きだし、出演するキャストやスタッフにも敬意を払っている。
「『スター・トレック』のリブート版は見た?カーク船長役のクリス・パイン(Chris Pine)は間違いなく天才だ。ただ、自分があの作品に参加したくなるかはわからないな」と思いを巡らせるホアキン。「何本か脚本を読んだことがあるが、75パーセントは宇宙を漂う小惑星の描写だった」
ホアキンが出演する最新映画はウディ・アレン(Woody Allen)監督の『Irrational Man(原題)』だ。ホアキンは悩める大学教授の役で、ヒロインをエマ・ストーン(Emma Stone)が演じている。去年の夏にこの映画の撮影が終わってからホアキンは映画に出演していないが、空いた時間を無理に埋めようという気はないという。
「何もしていないさ。シンプルで、つまらない生活を送っている」と肩をすくめたホアキン。「くだらない趣味なんて話す価値もないだろう。働いていないときや何の準備もしていないときは、たわいもないことを考えているんだ」
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