GLAM Editorial

2015.07.02(Thu)

ユニバーサル、エイミー・ワインハウスの未公開音源をすべて破棄

エイミー・ワインハウス

 英歌手の故エイミー・ワインハウス(Amy Winehouse, 享年27)の未発表曲が公開される見込みがなくなった。

 エイミーは2011年7月に突然の死を迎えた。過去のアウトテイクを収録したアルバム『ライオネス:ヒドゥン・トレジャーズ』は亡くなった数ヶ月後にリリースされているが、それ以上の未発表曲がファンの耳に届くことはなくなった。

 ユニバーサル・ミュージックのデヴィッド・ジョセフ(David Joseph)会長は、エイミーの死後にデモ音源をすべて破棄する決定を下したと明かした。

 「道徳的な決断だった」とジョセフ会長は米Billboard誌に語っている。「ステムやボーカルの一部を切り取ることは、私の目が黒いうちにはありえないが、これでどんな状況でもありえなくなった」

 デモ音源を聴くチャンスは永遠に失われたが、それがどんな音楽だったのかについては、2011年に作曲家ステファン・スカーベック(Stefan Skarbek)のインタビューで示されている。ステファンはエイミーと5曲でコラボしたことを認めたが、最終バージョンはユニバーサルが所有していると話した。

 「楽しくふざけた調子の『Monkey Boy』などの曲を作った」とステファンは米Rolling Stone誌で明かした。「彼女との思い出で最も大きいのは、彼女はロンドンのスタジオに来ると、必ず面白いエピソードやボーイフレンドとのトラブルなどを話していたことだ」

 エイミーは今でも同世代で最も刺激的な若手歌手の1人とみられている。最近のインタビューで、「レイ・ミー・ダウン」などのヒット曲で知られるボーカリストのサム・スミス(Sam Smith)は、エイミーのアルバム『フランク』に今も影響を受けていると語った。

 「人生を変えたアルバムはどれかと聞かれたら、答えはエイミー・ワインハウスのデビューアルバム『フランク』だよ。11歳の時、父が車で学校に送ってくれる途中で聴いたのを今も覚えている」とサムは英Q誌で明かした。「面白いことに、父はQがこのアルバムをほめていたから買ったんだと思う」

 「本当に衝撃的だった。感情的にとても正直だった。自分が作曲する時も、これほど正直になるべきだと思わせてくれる。彼女に会うことはなかったけど、僕にとってはこれからもアイコンの1人だよ」

(C) Cover Media

※写真と記事は必ずしも関連するとは限りません。

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