67才になる俳優アーノルド・シュワルツネガー(Arnold Schwarzenegger)は、最新作出演映画『ターミネーター 新起動/ジェニシス』でふたたび未来からやってきた殺人サイボーグを演じている。
1984年のオリジナル『ターミネーター』でもT800型サイボーグを演じたシュワルツネガーは、エポックメーキングであったオリジナルの「ターミネーター」で予言された未来に、現実の社会も向かっているのかもしれないと考えているという。
「1984年当時、多くの人はジェームス・キャメロン(James Cameron)が創り出した世界は、ありえない夢物語だと考えていた。あんなことが現実になるとは、これっぽっちも思っていなかったのさ」と、彼はイギリスのThe Sun紙のインタビューで答えている。
「ところが、実際には、もうすでに機械にすべてを乗っ取られてしまっている。もう追いつけないよ。僕自身もよくコンピューターを相手にチェスをするのだけど、中くらいの強さに設定しても、二度目のゲームには必ず負けてしまうんだ。足りないものがあるとすると、それは機械が自己に目覚めること。ターミネーターの世界のレベルに達するには、ただほんのそんな小さなステップが足りていないだけだ。今や、僕らが映画にしているものはほとんど現実であると言っていい。1984年当時のように、こんなこと絶対にありえない、なんて言えないな」
シュワルツネガーは、2003年から2011年まで第38代のカリフォルニア州知事を務めた。政治の世界に身を置いていたため、2009年の『ターミネーター4』への出演は見送っている。
「知事であった頃には、その責任と仕事に全精力を傾けていたから、うん、ちょっと副業で映画に出てみようかな、なんて考える暇もなかった」と、シュワルツネガーは、その時の状況を説明している。
「出演できなかったことは残念だったけれど、その代わりに自分がしてきたことには絶対的に満足している。知事としての責任を全うしながら天にも昇るような気持だった。自分にすべてを与えてくれた国と州に何かしら恩返しができたと思っているよ。もしもう一度『ターミネーター』が作られる機会があった時は、カンバックして出演する。それは自分の中では分かっていたことさ」
「ターミネーター 新起動/ジェニシス」は7月1日に全米公開を迎える(日本公開は7月10日)。
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