17.06.11(Sun)

【女子のケモノ道】 vol.06 シングルマザーの恋愛白書「気づけば、そこに」

宮坂 淑子

宮坂 淑子 DiFa 編集長

1974年生まれ。デジタルとファッションを繋ぐウェブサイト「DiFa」編集長(https://www.difa.me)フリーランスライター、ロッキングオ...

悲しいかな、あれから、われらシングル母さんズのXデイはまだ訪れていない。(←連載第2回目ご参照ください 2017年6月8日現在)

そして、いいんだか悪いんだかよく分からないが、ある日を境に私の中ではじわりじわりと「もう一生(いっしょうです。いっせいではありません)ひとりでもいいのではないだろうか」という気持ちが大きくなってきた。

というのも先日、子持ちで再婚して随分経つ知り合いに、このコラムの話をしたらさくっと言われたのだ。

「あ、やっぱり離婚してしばらくすると、そう(再婚したいとか彼が欲しいとかって)思うじゃない? 確かに、夫がいればいたでいいっちゃいいんだけど。でもね。たまに思うのよ。子供とふたりで暮らしていた頃ってすっごいラクだったなって。何気に楽しかったなって。食事行くのもいちいち相手に気ィ使わないでいいし、思いついたら旅行にパッと行けたし、相手の姑舅には、ちょっと引け目感じるし。夏休み合わせて一緒にとるとか面倒だし。何よりさあ、何かやるのに相手に『これどうする?』『あれどうする?』って訊かなきゃいけないのが、いちいち面倒くさいの。でも相手のことは、好きっちゃ好きなんだけどね〜」と。

これって普通な会話と言えば会話だが何気に私にとってバズーカ砲だった。

「や・っ・ぱ・り?」と。

そう私は今、というより、ここ数年、誰にも何も遠慮せず、この勝手気ままな二人暮らしを思いっきり満喫してる。……マニーをふたり分稼がねばならない。病気になれない。なんとかまともに成人させねばならない。……等、仲良し夫婦には分かり得ないものすごいプレッシャーをけっこうなボリュームで抱えている。が、反面、わりかし精神的物理的にはフリーダム。「稼ぐ(暮らせる分)、死なない(お互いに)、育てる(なんとか)」さえ守れれば、独身時代の一人暮らしのあの楽しかった頃と正直さして変わらないのである。子供さえ寝かしつければ、好き放題漫画を読み、好き放題テレビドラマを見て、好き放題スマホで漫画レンタルできるのである。

さらに、ようやく子供も小学校の中学年になった今では、子供は土日は友達と遊ぶことが多くなり、その間ひとりの時間が増えた。するとこれまた独身時代と同様に、鍼だの灸だのマッサージだの整体だの、インドエステだのに思い立ったときに行き放題。ソファでゴロゴロしながら、またスマホで漫画レンタルして、ひとりで直虎を見て、カルテットを見て、「一生!(じんせいではなく、いっせいです。呼び捨てすみません)」と萌え萌えし放題なのである。

そう。気づけばバツイチ前の独身時代となんら変わらない自由を謳歌しているのだ。

「男は外飯 !」と私の敬愛する西原理恵子先生がいつも著書で語られていらっしゃるが、まさに言いえて、それ。である。私が今、再婚して得られるメリットを考えるなら、正直「家賃が半分になって、貯金ができるよなァ」ってなくらいで、あとはハッキリいって良くわからないのだ。その意義が。だから、たまーに誰かとデートして自分が女性である、ということを異性を介して実感できるなら、あとは仕事だけして、スマホで漫画レンタルして、のらりくらりと一生・高橋とか和伸・峯田とかを目や耳から補給して生きていければ、あとは息子が元気でいてくれれば、いいような気がする。

何気に放たれたバズーカ砲に、そっと心の奥底。さらにはひだのひだの間に隠していた本音を露わにされて、なんだ、私、今じつは幸せじゃん。幸せなんじゃないか! と実感させられた、梅雨入りした今日東京での、ナウでリアルな自分のホンネなんである。

再婚はどうでもいいけれど、生きていく上で絶対に必要なものは友達。ちなみに、こちら、いつも私を支えてくれる親友が、先日そっと袋に入れてくれたもの。チューねん仕事に欠かせない赤まむし2本とゲーセンでゲットしたというしびれまくりな鯉のポーチ2つ。あと写ってないけど、ファイブミニも1本入ってた。本当にありがたいこってす。