15.10.29(Thu)

一眼レフを使わない人のための、旅で活きる写真の撮り方 Part3

藤井麻未

藤井麻未 個性派トラベルライター/元海外旅行添乗員

秘境系旅行会社元添乗員。テーマ性のある個性派旅を得意とする。旅ブログキュレーションメディア、TABIZINE公式ブロガー。海外に日本を発信するメディア、Japan Infoライター。

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(南イタリア アルベロベッロにて)

Part1から、一眼レフを使わずに旅先で美しい写真を撮るコツをお伝えしてきました。Part2では、遺跡や教会などの建造物を背景に、人物をうまく撮るポイントをご紹介しました。Part2はコチラ


今回は、現地の人を撮ることで、旅先の風景写真をより素敵に仕上げるコツをお伝えしましょう。

■Theme 4 風景としての人物

旅先では、風景の一部として現地の人が写った写真を撮ることも多いでしょう。大道芸人や街を歩く人、佇む人……その土地の人を写真に取り込むことで、うまく現地の雰囲気を表現した印象的な写真を撮ることができます。

~大道芸では個性光るパフォーマーに注目~


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(オーストリア ウイーンにて)

海外の観光地では、街角に様々な大道芸人やストリートパフォーマーが並んでいて、思わず写真に撮りたくなります。上の写真は、音楽の都ウイーンの街角でクラシックを演奏するパフォーマーたち。けれど、写真に撮ると何だかよくある風景としてインパクトにかけてしまいます。大道芸人やストリートパフォーマーを写真に撮る時は、個性光る面白いパフォーマンスや道具、色使いのパフォーマーに注目してみましょう。

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(南フランス アヴィニヨンにて)

上の写真は、アヴィニヨンの街角で操り人形のパフォーマンスをしている男性を撮ったものです。男性の個性的なファッションや洒落た小道具から、背後の三輪車に乗ったレトロな革のバッグまで、細部までパフォーマーのこだわりが感じられる面白い写真です。極めつけは、彼と人形がそっくりだということ!動きのある構図も躍動感があってGoodです。

~背景とのバランスを考える~


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(南イタリア アマルフィにて)

上の写真は、アマルフィの旧市街にて、伝統の紙漉き職人を訪ねた時のもの。職人を正面に捉えて撮った写真ですが、人物にばかり注目するあまり、かえってどんな人物なのか、そしてその状況も分かりにくくなってしまっています。

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(ギリシャ キリニ港にて)

上の写真は、漁船の停泊する小さな波止場で、漁師の男性をメインに撮ったものです。現地の人を風景の中でメインに据える場合、人物ばかりに注目するのではなく、少しカメラを引いて周囲の雰囲気も分かるようにフレーミングした方が、風景の中の人物が映えてより、いきいきとした写真になります。背景に漁船の中で作業をする漁師仲間の姿が写っている点も、のどかな波止場の様子がそこはかとなく感じられて魅力的です。


~物語をもたせる~


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(南フランス カルカソンヌ)

上の写真は、南フランス、カルカソンヌの楽しげに人々の行き交う街角の様子を撮ったものです。なかなかお洒落な一枚ですが、風景の一部として人物を入れる場合、人物を観察し自分なりのドラマを持たせると、グッとインパクトのある写真になります。

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(イタリア ヴェネツィア)

上の写真は迷宮都市ヴェネツィアに張り巡らされた路地裏で撮った一枚です。何気ない路地裏の風景に見えますが、運河に面したリストランテのバックヤード、接客の合間に煙草を吸いにきたカメリエーレの姿を捉えています。忙しいランチ営業がひと段落した昼下がり、煙草の煙を吐き出しながらホッと一息つく彼の姿に、一大観光都市を支えるヴェネツィア人たちの息遣いが聞こえてきそうです。

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(モロッコ フェズ)

こちらも、ヴェネツィアと同じく迷宮都市として有名なフェズの旧市街で撮った一枚です。迷路のように入り組んだ路地にあらゆる人とモノが溢れるフェズ旧市街。雑多な土産物屋の中に、イスラム風のモチーフの取手やノブ、蛇口を売る店が印象的だったので撮ってみました。店先に座っていたムスリムが頭を抱え、何やら悩んでいる風。家族や仕事のことなのか、はたまた現代イスラム社会の行く末を苦悩しているのか。イスラム風のモチーフと悩めるムスリムがマッチした、面白い写真に仕上がりました。

風景に現地の人を加えることで、今までの風景写真をよりいっそう引き立たせることができます。帰国後見返してみれば、その土地の雰囲気や人々の息遣いが蘇り、楽しかった旅を追体験することができるでしょう。旅で活きる写真の撮り方、次回もどうぞお楽しみに。

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