15.10.20(Tue)

一眼レフを使わない人のための、旅で活きる写真の撮り方 Part 1

藤井麻未

藤井麻未 個性派トラベルライター/元海外旅行添乗員

秘境系旅行会社元添乗員。テーマ性のある個性派旅を得意とする。旅ブログキュレーションメディア、TABIZINE公式ブロガー。海外に日本を発信するメディア、Japan Infoライター。

印象的な風景、人物、食べ物など、旅先での素晴らしい経験を帰国後も追体験したい、人と共有したいと思うのは自然なこと。そういった時に役立つのが写真です。そして、せっかく撮るならば単なる記録だけではなく帰国後も何度も見返したくなるような美しい写真、そして第三者が見ても楽しめるようなドラマチックな写真を撮ることができればより楽しみが増すでしょう。そこで今回からは、筆者が旅のお供に必ず持ってゆく愛用カメラのご紹介、そして、ちょっとした工夫で活きる写真撮影のコツをお伝えしていくことにしましょう。

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■ハイエンドコンデジのススメ

近年一眼レフやミラーレスなどの本格的なカメラが流行っていますが、筆者はあくまでコンデジ派。なぜなら、一人旅が多く行動派の筆者には、レンズ交換の手間や大きさ、重量が負担に感じられてしまうからです。いつでもどこでも持ち歩け、ここだと思ったその瞬間にシャッターを切れるコンデジの手軽さ、機動性は大きな魅力です。けれど一眼レフ並みの仕上がりも諦めたくない・・・そんな欲張り派には、ハイエンドコンデジ(高性能コンパクトデジタルカメラ)がオススメです。

写真2

ハイエンドコンデジは、一般的なコンデジより少しサイズが大きめですが、手軽さ、機動性を失わずに一眼なみのクオリティの写真を撮ることができる優れもの。お値段は通常のコンデジよりは高めですが、一眼レフを購入しレンズを揃えるより遥かにお得です。機能を把握し構図を工夫すれば、かなり高品質な写真が期待できます。筆者愛用のカメラはFUJIFILM X20。現在X30という新バージョンが出ていますが、見た目もレトロで非常に気に入っています。

それでは、実際に写真を見比べながら旅で出会う様々なテーマに沿って素敵な写真を撮るコツを探っていくことにしましょう。今回は、X20で撮影したものを基本としていますが、スマホのカメラや一般的なコンデジでも、構図を工夫することでかなり質の高い写真を撮ることができます。ぜひ挑戦してみて下さい。

■Theme1 食べ物

初回は、旅で皆さんがよく撮るであろう題材をとりあげてみたいと思います。旅先で美味しかったもの、珍しい食事など、記録目的や土産話の種に食べ物を写真に撮る方は多いのではないでしょうか。けれど、いざ写真にしてみると実物ほどおいしそうに見えない、感動が伝わらないということも。

写真3

(南イタリア・アルベロベッロにて)


上の写真はテーブルに並んだ料理全体を撮ったものですが、なんだか食欲が湧いてきません。様々な食事が並ぶのですが、何が美味しかったのかイマイチ感動が伝わらないのです。食卓も雑然としていて美しさに欠けています。

写真4

(ギリシャ・ザキントス島にて)


食べ物を撮る場合、大胆に寄って撮ってみるというのが一つのポイントです。ほとんどのカメラにあるマクロ撮影の機能を使うと、より魅力が増します。上の写真はイカのリゾット詰め。寄って撮ったことで、イカのダシを吸った汁気たっぷりの米、艶々としたイカの質感が写真からもよく伝わってきます。

写真5

(ギリシャ・ケファロニア島にて)


また、料理全体を撮りたい場合は最近インスタグラムなどでもよく見かける真上撮影がピッタリ。そしてテーブルを整えることがポイントです。この時、発色が強めに出るポップカラー(X20)撮影などの機能を使うとより印象的な写真が出来上がります。真上から撮影することでテーブルに料理が並ぶ様子がしっかりと写り、生き生きとした構図になります。また、テーブルから余計なものをなくし、お皿に食べかけのソースやこぼした跡などがないよう気を付けるというちょっとした工夫で、格段に良い写真を撮ることができます。ティッシュやポーチ、レシートなど雑然としたものは排除し、花などがあればそれを飾って食欲をそそる食卓を演出してみましょう。

■Theme2 部屋

旅先でどんな所に泊まったのか、ホテルの部屋を写真に撮ることも多いでしょう。素敵な部屋なら尚更です。部屋の雰囲気や魅力を忠実に伝えたいもの。

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(オーストリア・ウイーンにて)


上の写真は、本来クラシックな雰囲気が素敵な広々とした部屋です。けれど、写真に撮るとなんだか狭い印象に。また、フラッシュを使ったことで壁の色が反射し全体的に青色がかってしまっています。

写真7

(オーストリア・ウイーンにて)


部屋を広く見せるにはちょっとした構図のコツがあります。まず、部屋の対角線上にカメラを構え、四面のうち二面だけが写りこむようにフレーミングします。ここで、三面以上が写ってしまうと狭く感じてしまうのです。上の写真でいうと、左と手前の壁を画面から排除することで、奥行きを想像させることができるのです。また、天井と床は両方写りこみ、床面積の方が若干大きくなるようにします。そして、大切なのが光の加減。ここではなるべくフラッシュを使わないことがポイントです。窓があればカーテンを開けて自然光を取り込みましょう。もしくは、カメラの明るさ調整で対処します。すると、部屋本来の自然な色味を写すことができます。

写真8

(イタリア・フィレンツェにて)


そして、食べ物撮影と同じく、部屋を整えた状態で撮るということです。スーツケースや、ベッドの上に散らかった服、テーブルの上に無造作に置かれた鞄などがあると雑然とした様子で部屋の魅力が半減してしまいます。ベッドカバーなども整えた状態で撮ってみましょう。また、人物は入れない方が綺麗です。すると、見違えるほど素敵な部屋になるでしょう。

写真9

(スペイン ロンダにて)


実はそれほど難しい技術が必要なわけではなく、ほんの少しの工夫でひと味もふた味も違った写真を撮ることができるのです。旅で活きる写真の撮り方、次回もどうぞお楽しみに。

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“元添乗員の国外逃亡旅行記” http://mamfuj.hatenablog.com/