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16.02.23(Tue)

2016-17年秋冬コレクション速報!NY中堅デザイナーの飛躍

ELIE INOUE

ELIE INOUE Fashion Journalist

神戸の大学を卒業後、単身渡米。NYのファッション業界に携わり、雑誌のライター・コーディネーターとして経験を積む。現在はParisをベースにヨーロッパを駆け回りながら、海外取材やコレクションを通してトレンド分析・考察するジ...

30.NY
今年も極寒のなか、NYファッションウィークがスタート!1年の中で最も寒いシーズンに、最も熱くさせる1週間です。昨年末にNYファッション協会CFDAが発表した、消費者に向けたファッションウィークのあり方を提案するアジェンダに従い、Proenza SchoulerやMichael Kors、rag&boneはショー開催直後にコレクションの一部を店舗販売したり、オーダー受付を開始するなど空前の試みを実施。先シーズンのNYコレクションでは新たなクリエーションに欠けてどこか退屈してしまったのは、そんな業界内の困惑のせいもあったのかもしれません。余裕の無さが原因で新たな挑戦に踏み切れないというのは、私達もデザイナーも同じということのよう。

ところが今シーズンは、汚名返上!NYらしいストリート・ファッションをベースに洗練されたデザインで、メッセージ性の強いコレクションが多かったように感じます。

Alexander Wang

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これぞAlexander Wangだと言わしめる、都会のバッドガールスタイル。原点に帰り、とことん自身の好きな世界観を凝縮したようで、彼の才能を改めて実感するとともに、まだまだ可能性を秘めているのだと教えてくれるようなコレクションでした。ツイードジャケット、1960年代を彷彿とさせるミニスカート、力強いアクセサリー、重厚なメタルなど強いパンク要素の中にエレガントやフェミニンを付け加え、王道とは一味違うバッドガールで魅せてくれました。BALENCIAGAでのクチュール経験を活かすというよりは、経験を乗り越えて進むべき道を明確にしたのではないかと感じます。

Creature of the Wind

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NYデザイナーの中でメキメキと腕を上げているブランドといえば、Creature of the Windでしょう。今シーズンは“中世的モダニズム”とも呼ぶべき、どの時代感にも属さない雰囲気を実感しました。会場は社交クラブのイベント場となる豪華な建物内。新作は実用的な素材とカラー、絶妙な丈とシルエットで構築的に見せながら、日常着として取り入れやすいアイテムが揃っています。リアルクローズとして消費者に寄り添うクリエーションはCreatures of the Windに然り、NYデザイナーの魅力です。

3.1. Phillip Lim

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3.1. Phillip Limは今シーズンのテーマを「自分の価値観で生きる女性」と掲げました。過去数シーズンに続き、今シーズンも着想元は日本だと語ったデザイナーのフィリップ・リム。日本を訪れた際に見た、日本料理店の板前の所作や白い割烹着からインスピレーションを受けたこともあり、羽織のようなロープ型ドレスや帯のような太いウエストベルトを用いて、ブランド独自のミリタリーに上手く落とし込んでいます。テーラードジャケット、センタープレスの入ったメンズライクなパンツ、肘をカットオフしたミリタリーコートなど、凛とした強い女性を連想とさせるアイテムも多い。細部にはヴェルベットやラメ、スパンコールで装飾を施すなど、女性らしい華やかさをプラスすることも忘れていません。3.1. Phillip Limはいつだって、強く生きる現代女性の味方なのです。

Ralph Laurent、Marc Jacobs、DKNY、Diane Von Furstenbergなどのベテラン勢もさることながら。今回ご紹介した以外にもSuno、Thakoon、TOMEなど中堅デザイナーたちが成長し続けている事実は、NYファッション業界の希望の光。

また、今季は3シーズン目となるKanye Westデザインの「Yeezy」に続き、RihannaがPumaとのダブルネームブランド「Fenty x Puma 」をお披露目しました。セレブ起用で話題性を集めようとする業界の動きには、大統領選にトランプ氏が出馬している状況ともどこか重なり、良くも悪くも“アメリカらしさ”が出ています。引き続きロンドン、ミラノ、パリへと続く2016-17年秋冬コレクション。各都市の動きにも注目です!


ELIE INOUE
instagram@elieinoue